【選手考察】ファク・スアレス

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所属:Picante Fight Club
生年月日:1989.6.18
身長:165cm
出身地:ブエノスアイレス(アルゼンチン)
ファイトスタイル:オーソドックス

バックボーン:キックボクシング
SNS:https://instagram.com/facu.suarez10?igshid=1k0iybj006cq2


獲得タイトル

WGP Kickboxing 世界-60kg王者

戦績

27戦 20勝(5KO) 7敗 0分

 

https://youtu.be/X_CMtHxkF-s

ベタ足でブロックを固め、摺り足で距離を潰して近距離で左右のフックとローを当てに行くインファイター

タイトル獲得履歴の通りWGPという大会で60kg王者とあるが、この大会の最軽量級が60kgでスアレスは体格的に小さい選手

なので1階級分小さい身体で体格の大きな相手と戦ってきた為、どうしてもパワーで押されながらも被弾しながらも前に出ていくしかない

だが体格的にハンデを背負いながらもひたすら前に出る勇敢さ、パンチの回転力、当たりに耐えるフィジカルどれをとっても光るものがある

ちょっとやそっとでは下がらない為ぐいぐい前に出てくる

射程距離に入ったらフック系が多めだがボディに散らすかローまで繋げるコンビネーションも出来る

ディフェンス面は基本的にブロックを固める形だが、相手を見ながらヘッドスリップも出来て被弾したとしてもパンチのリターンも速い

またスアレスは常に近距離で戦う為、被弾率は高くパワーの相手となるとダメージも深いがダメージによるダウンは映像を見る限り無かった為打たれ強いタフネスも高いものを持っていると見ていい

 

https://youtu.be/rF-ikKWWR8A

某団体のトーナメントで疑惑の判定で負けさせられたヘクターサンチアゴ

サンチアゴも身体は大きく、多分だが62kgくらいで力を発揮する選手でこの試合もスアレスのパンチを多くヒットさせるも体格とパワーで押される印象でサンチアゴの勝ちではあるがこの試合1R終了間際を見て欲しい

スアレスの右フックのカウンターが顎にクリーンヒットしダウンを取っている

ゴングと同時だった為ダウンは無効になってしまい、仮にダウンになったとしても5Rあった為スアレスは勝っていたかわからないが、負けたとはいえ内容的には爪痕残した試合だった

 

スアレスの適正階級はフェザー級で1番戦闘力を発揮出来るだろう

体格の大きな選手とばかりやってきた選手からすれば、下の階級の選手との試合はパワーを感じない為楽になる

スピードもキレもスタミナも映像よりかなり数値は上がると思われる

海外は基本的に60kg以下の階級はほぼない為、体格の小さな選手は無理矢理身体を作るかその体格でできる事をやるしかないが、今のK-1では軽量級〜重量級まで階級が整備されて自分が1番動ける階級を選択出来るのは大きなメリットではないだろうか

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昨年11月に第3代フェザー級世界王者に輝いた足立区の怪物江川優生との予想

https://youtu.be/--pTQZ7Vz3M

https://youtu.be/_adUSTfjrmI

https://youtu.be/cAuim8H5xtU

結論から言ってしまうと、江川がKOしてしまうという予想に

ここまでスアレスの体格の大きな選手に立ち向かってきた勇敢さや倒れないタフネスを評価してきたが、スアレスと戦ってきた選手は重いパワーがある選手

しかしそれらの選手と違うのは江川は硬いパワーがあるという事

わかりやすくいうならパワーの質が違う

江川はボクシングをバックボーンとし、PODの独特なステップや距離感、技術を取り入れてボクサーがK-1での戦い方の完璧を超える選手でこれまでそのパンチで幾多の死体の山を築き上げてきた

↑の3つの動画は昨年の世界トーナメント、ホルヘバレラ、アーサーメイヤー、ジャオスアヤイソーデッチャバンと厳選された強豪外国人選手を全てたった1RでKOして王者に輝いた怪物ぷり

その代表例の必殺ブローが左のレバーブロー、江川のパンチは恐らくダイヤモンドのような硬さがある

スアレスはこの質のパンチを受けた事がなければダウンに至るまではそう長くはない

もう一つは江川のボディブローは当てる位置がかなり的確である

これもPODの教えかわからないが、江川のレバーブローは必ずピンポイントで肝臓を抉り抜く正確性がある為、どれだけタフな選手でも貰ってしまえばそれまで

またスアレスは「江川の攻撃にすべてカウンターを合わせてやる」と語っているが、パンチで打ち合うのは無謀としか思えない

江川はボクサースタイルの完成系で中でもインファイトの距離に入った瞬間にゾーンに入る選手

スアレスも近距離で回転を上げて打ち合う選手だが、やはり近距離での打ち合いは江川だろう

今回江川は初のKsFESTA参戦にしてタイトルマッチではなく、「君本当に王者なの?」という観点とK-1王者にどこまでやれるか試される外国人選手という観点のK-1王者に課せられる2つの観点のテストマッチ

江川はもう昨年のトーナメントで既に実力は証明されてるようなものだが(ていうか誰が倒せんだ)、

あっさり倒してしまうとK-1に限ってまた弱い外国人選手と言われてしまい本当にそれは溜まったものではないので、K-1王者の相手しかもさいたまメインアリーナのビッグマッチに選ばれたのだから頑張って欲しいし、負けたとしてもまた来日してフェザー級の日本人、外国人選手のライバルと凌ぎを削り合って欲しい