【選手考察】アワターン・トー.モースィー
所属・ジム:トー.モースィージム
生年月日:1993.9.27
身長:170cm
出身地:サラブリー(タイ)
ファイトスタイル:オーソドックス
バックボーン:ムエタイ
獲得タイトル
WPMF世界ミドル級王者
WPMF世界スーパー・ウェルター級王者
TOP KING世界 -70kg王者
戦績
126戦 81勝(14KO) 42敗 3分
https://youtu.be/1s-wKbTkAuQ
https://youtu.be/-QQmuW1txms
ニコラスラーセンが来日不可となり、急遽緊急代打オファーを受けたのはムエタイ中量級のトップであるこの選手
身長170cmと中量級の平均身長を遙かに下回るが、逆にそれとフィジカルを利用して圧力で前へ前へ出て行くムエマッドスタイル
キャリアの内全てムエタイルールで、組み合う展開になっても崩されるシーンはない為バランスも良い
前に出ながらミドル、ローから入りストレートで入っていく
相手が長身の場合はオーバーハンドを打つ事もあるが、基本的にはパンチはストレートが多い
前に出るタイプではあるが、パンチ一辺倒のブンブン丸ではなく入り際とパンチの打ち終わりミドルは必ず蹴っていくのでパンチと蹴りのバランスは良い
肘でダウンを取るシーンが多いが、パンチや蹴りもかなり重い
前に出る時は被弾するシーンも見受けられるが、多少貰ったところでは怯まずにリターンを返してくるので打たれ強さも相当あると見て良い
70kgの選手だが、過去に74〜77kgの契約体重でも試合した事があり70kg以上のパワーも経験済みな為、1発いいのが入った程度では簡単には倒れないだろう
中〜遠距離でもバックステップやヘッドスリップなどでパンチや蹴りを避ける事もできるので目も良い
パンチや蹴りも重くフィジカルも気持ちも強い選手だが、この選手の怖いところは前に出ながらも冷静なのと、何より技の基礎が出来ているというところだ
パンチに自信があって前に出る選手の典型としてパンチ一辺倒になりながら打ち方が雑になるのはよくある事だが、モースイはパンチもミドルも無駄ムラがないフォームで打てていている為真っ直ぐノーモーションで打てている
これによってパワーもスピードも乗るのはいうまでもないが構に戻るのも速く次を仕掛けるのも速い
ナックモエの強さとは何かと聞かれたら、多数が肘!首相撲!と口を揃えてそう答えるだろうが、まあムエタイはそれが特徴の競技なので間違ってはいないが、その前に本番の試合でもパンチと蹴りを正しいフォームで打てる基礎の強さだと思う
モースイは技の基礎ができている為打ち合いになっても大振りはしない
多少大きなオーバーハンドを振り下ろす事になっても身体はぶれずにすぐに構えに戻れるだろう
こういう意味でも恐ろしい代打が現れたと思う
では急遽ラーセンからモースイに変わった×和島との予想
和島×ラーセンでは、和島がラーセンのリズムに手こずりながらも最後は距離を潰してパワーで押してKOするか判定で勝つかという予想をしたが、×モースイとなるとモースイがKOするという予想になる
和島はサウスポーでリーチ差があるという点では一見有利で、中〜遠距離であればサウスポーの位置から左ミドル→パンチでペースを取れるが、もし近距離になった場合モースイの猛攻に耐えるのは難しい
3分3Rの早期勝負では、その分スピード×アグレッシブが求められる為一定の距離をキープするのは余程実力差が開かない限りは不可能
遠、中、近距離全ての距離において攻防出来なければならない
だが和島は近距離にはまだ難がある
パンチも1発は強いが打ち方が雑で回転が遅くガードが落ちる
なので近距離に詰められるときつい
モースイの映像に2試合程×サウスポーの映像があったが、いきなり距離を詰めるわけではなく最初は見て入るタイミングを伺う傾向がある
だが右のミドルやインローから入りそこから徐々に距離を潰して強引に詰めていくので最後は必ず近距離に持っていく
最初は苦手意識があるかもしれないが、一度リズムに慣れてしまえば多少左ミドルを貰っても詰めるだけなのでサウスポーというだけでは和島の距離とポジションをキープし続けるのは難しい
今回緊急の代打オファーで招聘されたモースイだが、私の感想でははっきり言ってラーセンより強く、今回ペイルスが海外勢最有力だったが最有力も
モースイに変わった
それだけ強い
当日3日前の緊急オファーで調整が心配されるが、本場タイでは毎週試合してるようなものでモースイは昨年にワンデートーナメント(1日2試合)も経験したりしてるのでおそらくいつでも試合できるように日頃の練習は欠かしていないかと思われる
試合数日前にして和島にとって相性の悪い相手を当てられた部分については運がないが、モースイは新たな外国人スター候補としても期待度は高くメインも決勝に変わったという事で、決勝でミノルとのパワーの打ち合いからどちらが勝ってもKOで締める事ができるのではないだろうか
この選手が入った事で、当日がより楽しみになった